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Amazon インディーズマンガより出版に関して必要な権利の情報送付依頼が来たときの対処法

昔作ったブログの記事でほとんど読まれないものを、まとめて書籍にして、キンドルで電子書籍として販売する、ということをよくやってます。

以前は読まれていたブログでも、検索エンジンのアップデートの影響で閲覧数が著しく下がってしまっているものがけっこうあるのです。

今は、検索エンジンの個人ブロガーに対する評価が低いので、どうやっても検索に上がらないんですよね。だからといって、せっかく書いた記事を無駄にするのはもったいない、ということで、まとめて一冊の本にして、Kindleから出版するわけです。

ちなみに、この方法、実は2019年あたりからやっています。ウェブ上で提供されているキンドル本出版の中には、「過去のブログをそのままコピーして電子書籍として出版するのはダメですよ」なんて書かれているものもありますが、そんなことはありません。

自分に著作権がある限り、自分の作品を本として作り変えて出版するのは違法でもなんでもありません。

それに、「そういう行為ばかりやっていると、キンドル出版アカウントをはく奪される」とまで書いている人もいましたが、これも嘘です。

ただ、今回は、キンドルでの仕様やコンテンツチェックが厳しくなったのか、「(登録された書籍と)同一コンテンツがウェブ上で公開されています。お客様(私のこと)に権利があることを証明してください」というような内容のメールをいただきました。あらら...

その対応として行ったことを書いておきます。


ブログに掲載した過去記事を電子書籍にしてキンドル出版する



キンドルの電子書籍出版で「KDPセレクト」というものに自分の本を登録すると、Kindle Unlimited(読み放題購読サービス)対象本として扱われます。つまり、読み放題サービスを利用している人なら気軽に読んでもらえます。

ただ、これに登録するにはいくつか条件がありまして、その一つが「キンドルで独占販売する書籍であること」です。つまり、noteとか、楽天Koboとかその他のプラットフォームで同じ本を販売してはいけないという規則になっています。

ただし、書籍内容の10%までは、サイト上で無料公開することが許されています。だから、私の場合、たとえば、30本記事が投稿されているブログ内の記事10本をまとめて一冊の電子書籍にして、その10記事のうち9本はブログから削除、10本の中で一番読まれている1本はブログでの公開を継続、というふうにやっていたのです。


通常であれば72時間以内に出版開始のメールが来る

キンドルでは、電子書籍出版の手続きを行って登録を済ませると、アマゾン側の審査が行われます。この審査には、最大で72時間かかるということになっていますが、実際には12~48時間以内に審査に通過することが多いです。

そして、審査が通り、無事発売が開始されると、以下のようなお知らせがメールされます。


Kindle ストアで販売が開始されました

Kindle ダイレクト・パブリッシングをご利用いただきありがとうございます。

お客様の本『XXX(書籍タイトル)』が Kindle ストアで購入可能になり*、KDP セレクトに登録されました。本を再出版した場合は、48 時間以内に変更が反映されます

今後とも KDP をよろしくお願いいたします。


Kindle ダイレクト・パブリッシング チーム

ところが、私のように、サイト上ですでに公開されているコンテンツを含む書籍であった場合、こんなメッセージが来ます。


Amazon KDP よりお客様の本に関しての対応依頼

Kindle ダイレクト・パブリッシングをご利用いただきありがとうございます。

審査の結果、お客様は、以下の本の出版に関して必要な権利をお持ちでない可能性があるコンテンツが含まれていることがわかりました。お客様の作品の一部またはすべてのコンテンツは、インターネット上で無料公開されています。

『XXXXX(本のタイトル)』 はな(AUTHOR)著 (ID: XXXXXX)

この本を出版するには、以下のいずれかの対応を 5 日以内に行ってください。

オプション 1: お客様がこの本の出版に関して必要な権利をお持ちである場合は、ご自身の権利を証明するために本を再提出してください。

本を再提出するには、次の操作を行います。

1. 「本棚」にアクセスします。

2. 更新する本の横にある「アクション」の省略記号 (…) ボタンをクリックします。

3. 「電子書籍の詳細情報の編集」を選択します。 「詳細」ページが表示されます。

4. 必要に応じて詳細情報を編集します

5. 「保存して続行」をクリックします。 「コンテンツ」ページが表示されます。

6. 「保存して続行」をクリックします。 「価格設定」ページが表示されます。

7. このページの下部にある「出版」ボタンをクリックします。

Amazon ストアで本の販売が開始されるまで、最大で 48 時間かかります。

オプション 2: コンテンツがパブリックドメインで公開されている場合は、…(省略)

5 日以内にご対応いただけない場合、本は「本棚」で「販売停止中」のステータスとなり、Amazon で販売いただけなくなります。

ご不明な点がある場合や、このメッセージの内容が間違いであると思われる場合は、このメールに返信してください。

お客様により満足していただけるサービスをご提供できるように努めてまいります。 今後とも KDP をよろしくお願いいたします。


「お客様の作品の一部またはすべてのコンテンツは、インターネット上で無料公開されています」とありますが、それはそうでしょう。私のブログですから。

要するに、「サイトで公開されているコンテンツが混じっているけど、あなたは正当な著作権所有者ですか?」ということを聞いているのです。

こういうメッセージをもらうとちょっとドキッとしますが、この段階では、大した問題ではありません。

KDP(キンドルセルフ出版)の画面で、該当する書籍の「設定の続行」ボタンを押します。登録した内容がそのまま残っているはずですので、それを確認して「保存して続行」ボタンを押し続け、最終「本を出版」ボタンを押せばOKです。

つまり、もう一度出版手続きのステップを(内容を再確認しながら)行うというだけの話。

これで、さらに最大72時間待てば、通常通り出版開始されます。

…今までは。


「インディーズマンガより出版に関して必要な権利の情報送付依頼」というメッセージが来た!

今まではそれで問題なかったんですけどね。なぜか、先日はそれでもだめで、さらなるメッセージが届きました。


Amazon インディーズマンガより出版に関して必要な権利の情報送付依頼

Kindle ダイレクト・パブリッシングをご利用いただきありがとうございます。

審査の結果、お客様は、以下の本の出版に関して必要な権利をお持ちでない可能性があるコンテンツが含まれていることがわかりました。 

この本の一部またはすべてのコンテンツは、Web 上で無料公開されています。 

本を Amazon で販売する前に、お客様が出版に関して必要な権利を保有されていることを確認していただく必要があります。

「XXXXX(書籍タイトル)」 はな(AUTHOR)著 (ID: XXXXXX)

Amazon では、次のいずれかを確認する必要があります。

• お客様が Web から無料で入手できるコンテンツの著作権所有者である

• Web で見つけたコンテンツがパブリックドメインである

本を出版するには、5 日以内に以下の適切な対応を行ってください。

オプション 1: お客様が出版に関して必要な権利をお持ちであることを確認できる書類または情報の提供。確認に必要な書類には、お客様と著者または Web サイト所有者との間の契約書の署名済みコピーがあります

オプション 2: 基になっているパブリックドメイン…(省略)

5 日以内にご対応いただけない場合、本は「本棚」で「販売停止中」のステータスとなり、Amazon で販売いただけなくなります。

ご不明な点がある場合や、このメッセージの内容が間違いであると思われる場合は、このメールに返信してください。

お客様により満足していただけるサービスをご提供できるように努めてまいります。 今後とも KDP をよろしくお願いいたします。


なんで…?

もしかして、公開しているコンテンツ文字数が、書籍の10%以上になっていたのだろうか…

それとも、アマゾンキンドルのポリシーが変更されたのか…?

なんて、いろいろ考えましたが、ダメと言われてることには変わりありません。

しかも、今度は自分のKDP(キンドルセルフ出版)のページに行っても、該当書籍の「詳細の設定」ボタンがロックされてしまって、クリックできないようになっています。…これは、やばい(なんか、今までと違う…!)


どうすればいいの…?

と、なんどもメールを読み返してみました。

とにかく、ウェブ上で公開されているコンテンツ(しつこいですが、私のブログ)の著作権が自分にあることを証明すればいいみたいです。

でも、どうやって?


お客様と著者または Web サイト所有者との間の契約書の署名済みコピー


を提出するといいよ、と書かれていますが、はて、自分と自分の契約書を作るのか?

…めんどくさいよ~

ってことで、私は思い切って、ブログ記事の方を削除することにしました。ウェブ上の該当記事をゴミ箱に移動して、上のメールに返信したのです。


ご担当者様

お世話になります。

該当書籍の内容について、ウェブ上で公開されている無料コンテンツは私が所有するドメインのブログです。

ウェブ上に公開していた同一コンテンツを削除しましたので、今一度ご確認ください。

お手数ですがよろしくお願いします。


これで、もう一度確認してもらえば、サイト上に同一コンテンツは存在しないことがわかってもらえるはず!

…ということで、待つこと半日くらい。


返事がきました。


Amazon コンテンツレビュー チームからのお知らせ: ケース番号 #XXXXXX

お待たせしました。 先日提出された以下の本が問題なく審査を通過しました。

「XXXXX(書籍タイトル)」 はな(AUTHOR)著 (ID: XXXXXX)

この本はまもなく Amazon で出版されます。Amazon ストアで本の販売が開始されるまで、最大で 48 時間かかります。

この本を何百万人もの Amazon 利用者にお届けできることを嬉しく思います。お客様により満足していただけるサービスをご提供できるように努めてまいります。

今後とも Amazon KDPをよろしくお願いいたします。

Amazon Content Review Team


そして、さらに24時間後、正式に書籍の販売が開始されたというメールが来ました。ほーっと一安心。

このように私は自分のブログ記事を削除しましたが、ブログ記事はそのまま残したいという場合、ブログドメインのメールから自分宛てに「コンテンツを転載して使用することの許可書」を送付するという方法もあるみたいです。でも、無料ブログサービスのドメインを使っていると、これはできないよね。

あるいは、リライトして、書籍コンテンツかブログ記事のどちらかと差し替えるとか、そういう方法くらいしか思いつきませんね。

とにかく、自分が書いたブログだからいいだろうと思ってそのままコピペで出版すると、こんなめんどうくさいことになることもあるよというお話でした。


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